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酷い夢

いでてこしわがふるさとを人とはばいづれの雲をさしてこたへん
                             契沖

  捨て出て来た我が故郷について人が聞いてきたら、
     どの雲を指差して答えようか。



ガキの時分からの夢。

「旅に出たい。」

人と触れ合い、旅の距離から達成感を得られるというような
そんな素敵な旅でなく、ただ、放浪するだけのような旅。

幸せだからこそ思うのだと、そう人に諭されれば、
項垂れて「確かに」と答えてしまうだろう。

でも、ふと、足元に自分の影があることに気付き、驚くように
全てを捨てて、知らない人々の住む街をただ通り過ぎて生きたいと
その想いが心の底に在ることに気付くのです。

誰かを幸せにする、不幸せにするという
健全だけれど不遜な思いに囚われることなく、
全てに無責任で堕落した気楽な人間になり、生きてみたいと。
by curtis_01 | 2007-02-23 22:14 | 徒然草
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