夕されば物思ひまさるみし人のこととひしさま面影にして
笠女郎
夕暮れになると、物思いが募ります。
お会いした人の物尋ねる様子の面影が浮かんできて・・・。
曇天の朝とは一変して風が強いが晴れ渡った空。
午後から休みを取り、いつもの通院。
採血、結果を待っての診察。
この日だけは、自分が病人なんだって認識させられる。
結果は、現状の機能は正常。
そして相変わらず、じっと様子を窺っている奴らがいる。
最新の薬にも負けない、赤ん坊のときから一緒のしぶとい奴らだ。
でも、お前らに俺の人生を食わせはしない。
病院が混んでいた所為で、家に着いたのは午後4時過ぎていたが、
晴れてさえいれば自転車で走りたい。
即、ワークパンツにFOXのジャケットに着替え。
サイクリストっぽくない格好だけど。
向かい風の強い西に向かって漕ぎ出す。
直線で8km、そこから大きく半円を描くように南に、東に、北に。
そしてまた最初の直線に戻ってTotalで20kmちょっとぐらい。
沈み行く夕日を見ながら、
なごり雪が消えるように、春にいなくなった親友を思い出した。
“悪いな、まだそっちには行けないんだ。”