どれくらい歩いたんだろ・・・。
すれ違う人の群れ。
うしろに去っていく景色。
気付くと目の前に階段。
仙台の駅前にある広い広場のような立体歩道橋への階段だった。
そのまま階段へ踏み出した一歩。
・・・身体が重い。
あれ?
なんで、何にも色見えねーんだろ・・・。
ま、いいか。
そんなのは些細なこと。
だからといって考えたいようなことは、何もない。
何の感情も湧かないし、メンドクサイ。
ベンチに腰をかける。
深いため息がでる。
別れはいつでも自分を失わさせる。
そして、自分に唯一見える色は・・・。
上を見上げる。
そこには青い色。
空だけが色を見せる。