桜花。

あぢきなく春は命のをしきかな花ぞこの世のほだしなりける
                       和泉式部

    やるせないほど春は命が惜しいのです。
      花がこの世を去るさまたげになるために・・・。


4月になってからの景色。

朝の通勤時。

とあるビルの前に停まったクルマの運転席から
紙袋や、沢山の荷物を持った50代ぐらいの男性が降りてくる。
助手席から奥さんらしい女性が降りてきて、
その男性のスーツの襟を直し背中をぽんぽんと叩く。
男性は肩越しに女性に笑みを送る。


夜の新幹線。

荷物に花束を持った若い男性が乗り込んでくる。
床に置いた紙袋からは文房具が覗いている。
花束をひざに置き、車窓の外を眺め、
ため息をひとつ。


今日の仕事帰り。

街燈に照らされた、見事に咲いた桜を眺める男。
あまりの美しさに心を奪われている。
あと、何度桜を眺められるのか・・・
そんなことを考えているように見える。


それぞれの胸に去来する不安、希望。
そして、その想いの中に“これから”を見つめている。

咲くも桜なら、散るも桜。
ならば、綺麗に舞いましょう。
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by curtis_01 | 2007-04-10 00:57 | 徒然草
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