自転車馬鹿、風に泣く。

二月(きさらぎ)やなほ風さむき袖のうへに雪まぜにちる梅のはつ花
                               後宇多院

   二月だというのに、まだ風が寒く、
      袖の上には雪とともに梅の初花が散ってくる・・・。


旧暦の二月、つまり来月になれば、
こんなうつくしい歌をどこかの庭園で口ずさむのも粋だけど、
最高気温3℃、強風注意報発令中という、余りにかけ離れた状況の中を
ひたすらペダルを回す自転車馬鹿一人。

晴れていれば走りたくなる性とはいえ、
流石にこの強い風には30分も逡巡。
でも、そこはやはり馬鹿。

Cross-Checkでガレージから飛び出す。

体力があるうちに向かい風に挑もうと、10kmほど西、そして南西に向かう。
この道は最初は平坦だが、途中から自動車でもギアを一速落と長い坂が二つ。
フロントは軽いインナーギア、リアも軽いインナーギアを選ばないとキツイ。
それでも幾ら回しても坂の傾斜と風に押し戻されるような感じだ。
“なんでこんなことやってんだろ?”
いつものように帰りたくなる。

丘を越え、国道に出る。道路脇のデジタルの気温計は“2℃”を示す。
体感気温は風の所為で“0℃以下”といったところだ。
やっと、最初の目的地の道の駅に着く。
ここで、カミサンにROYCE’の生チョコを2箱買う。
メッセンジャーバックに突っ込みながら、
立ち食い蕎麦屋で温かい天ぷらそばをオーダー。
温かいつゆと蕎麦が文字通り生きた心地にしてくれる。

ここからは東に向かう。
今日のスペシャルイベント、待ちに待った『追い風』だ。
10km近く真っ直ぐ平坦な国道が伸びる。
さっきまでとはうって変わってフロントはアウターで、
とにかくスピードが面白いように乗る。

市街地に入り、方向を北に向けた途端、今まで西風だとばかり思っていたのが、
“北”西風だったことに気付く。
今の追い風で面白がって重いギアを踏んでいた所為で、既に脚はキテル。
そして風はさっきまでより強く猛り狂っているように感じる。
軽いギアでも足の筋肉が悲鳴を上げる。
“なんで強風注意報のとき走りに出たんだろ?”
最後の10kmを泣きそうになりながら家まで走る。

フラフラになりながら風呂場にたどり着き、
凍えた身体に熱いシャワーを浴びさせながら
もう、二度と風の強い日は走らないぞ!と心に誓った。

でも、風呂上りにCross-Checkを見ると、また・・・。
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by curtis_01 | 2007-02-24 19:37 | 自転車
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