自転車馬鹿、また“いつもの”場所へ行く。

降り続く雨・・・
会社勤めの自転車乗りにとって休日の雨は
上位者の理不尽なオーダーくらいストレスだね。

昨日は今日と正反対に風はあるけど穏やかな晴天だった。
起きて朝飯を腹に収めると直ぐに走る準備開始。
朝、着替えている時の気温はひと桁だけに
アームウォーマーにニーウォーマーの追加。
いつものように日本手拭いを頭にギュッと巻く。

鼻歌が出そうなくらい良い天気なのに、
走り出す寸前まで目的地を悩んでいた。

いつもの花山コースから温湯峠、紅葉が綺麗な鳴子峡。
どちらにしようか・・・
ガレージでタイヤにエアを入れて顔を上げると東風。
瞬間、行きは向かい風、帰りは追い風になるようにと・・・
震災以降一度も行っていない野蒜海岸に決めた。

向かい風と言ってもまだ穏やか。
ギアは52-21ぐらいで、
ケイデンスは俺の常用域90-100rpmで走る。
心拍数は137-145bpm。
このコースは非常に平坦。山どころか上り坂もほとんど無い。
そして信号すらほとんど無い。
貧脚の俺ですら平均速度が下がらないのはそういう訳。

鳴瀬と矢本の境界あたりにあるコンビニで
ワッフルとポカリスウェットの補給休憩。
そこから野蒜海岸に向かう。

伊坂幸太郎原作の映画『重力ピエロ』のなかで
家族でドライブするシーンで使われた鳴瀬川堤防上の道。
既に向こうに見える景色は以前のそれとは違う。
みっしりと広がっていた松林は失われ、
海までの見通しが良過ぎる・・・。

海岸に近付くと、立ち並んでいた住宅街の家々は土台だけ、
墓地は元に戻っていたが、お寺も無く、
ただ伸びた草が海風になびいている。
離れた丘沿いに家が数件あったが、1階は激しく壊れ、
2階のみが残っている状態。
小屋がひっくり返っているのもあった。
如何にあの津波の力が凄かったのか・・・。

海岸の堤防に上る。
上ったのは、これまた伊坂幸太郎原作映画
『アヒルと鴨のコインロッカー』のワンシーンで使われたところ。
もうここ辺りも松林は無く、砂が広がる。

子供の頃は、無くなった住宅街で
親戚が雑貨屋を開いていた事もあって毎年海水浴に。
クルマに乗りだしてからは彼女とのデートに。
彼女にフラれて落ち込んだ時も此処に。
祖母や友人たちが亡くなった時も此処で静かな海を見ていた。
自転車に乗りだしてからは毎週トレーニングで走ってきていた。

そんな大事な場所。

堤防の上を走る。
右手、陸側は全てが失われ荒涼とした景色。
他県、それも西日本のナンバーまでのダンプカーが走りまわる。
そして左手側の海は震災前と変わらず穏やかで
静かに波が打ち寄せている・・・。

自転車を降りて陸に向かって手を合わせた。

帰りは追い風に任せてスピードアップ。
野蒜海岸まではAve.28.5km/hだった。
家までトータルAve.30km/hになるように。
心拍数は160bpm以上、ギアは52-17か19、
ケイデンスは往路と同じ。
残り10㎞未満というところで大腿筋が鈍い痛み。
まだまだ!と自分に気合を入れる。

家に着くと何とか目標達成。
シャワーを浴びて自転車を拭いて軽整備。

うん、また行こう思った。
“いつもの”場所になるように。
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by curtis_01 | 2012-10-28 16:47 | 自転車
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