花の香

いつもの通院から帰ってきた。
直ぐにサイクルウェアに着替える。

連休中、癌と闘っている大事な人と過ごし、
少しでもと尽くさせていただいた。
帰ってくると、隣家のくしゃっとした笑顔のご隠居さんは
癌との闘いの果てに旅立っていた。

ロードバイクに乗ろうとするのは気を晴らそうとするためじゃない。
胸の中に沁み入ってくる寂しさと対峙したいだけ。
高い確率で『いつかは』自分もその闘いに入る覚悟のため。
そして、今日伝えられた癌じゃなくても、
もう多くを望んじゃいけないことを言い聞かせるため。

自分の影を追うように、脚と頭と切り離しペダルを回す。
金木犀の香りがしてきた。


惜別に花の香りを添え置けば 香り咲くころ 君を想える
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by curtis_01 | 2009-09-24 18:39 | 自転車
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